特集 手の皮膚病
臨床例
前腕に生じたPhialophora verrucosaによる黒色菌糸症
伊藤 亜希子
1
,
島田 浩光
,
後藤 瑞生
,
波多野 豊
,
吉河 康二
,
藤原 作平
1大分大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
脂肪腫
,
鑑別診断
,
前腕
,
経口投与
,
表皮嚢胞
,
Terbinafine
,
真菌培養
,
組織球腫-悪性線維性
,
黒色菌糸症
,
Phialophora verrucosa
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Epidermal Cyst
,
Forearm
,
Lipoma
,
Histiocytoma, Malignant Fibrous
,
Phaeohyphomycosis
,
Terbinafine
pp.1081-1084
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016042840
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<症例のポイント>外傷の既往がない健常な免疫能を有する女性の前腕に発症し、テルビナフィン内服にて改善を認めた黒色真菌症の1例を報告した。病原菌はPhialophora verrucosaと同定され、臨床像と組織学的形態から黒色菌糸症と診断した。黒色真菌症は宿主の免疫能や菌種・治療などの種々の因子により寄生形態を変化するため、時折病型判断や治療に難渋することがある。個々の症例に応じた治療法を選択すべきと考える。
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