特集 手の皮膚病
臨床例
孤発性単純型表皮水疱症
知野 剛直
1
,
尾山 徳孝
,
徳力 篤
,
新熊 悟
,
清水 宏
,
長谷川 稔
1福井大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
表皮水疱症-単純型
,
電子顕微鏡検査法
,
抗細菌剤
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
経皮投与
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
免疫組織化学
,
類天疱瘡-水疱性
,
ヘミデスモソーム
,
肥満細胞腫
,
Guaiazulene
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Anti-Bacterial Agents
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Immunohistochemistry
,
Microscopy, Electron
,
Pemphigoid, Bullous
,
Epidermolysis Bullosa Simplex
,
Mastocytoma
,
Hemidesmosomes
,
Guaiazulene
pp.1085-1088
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016042841
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<症例のポイント>家族歴のない男児に発症した単純型表皮水疱症を経験した。電子顕微鏡所見では、水疱底に健常なヘミデスモゾームと基底板、さらに表皮基底細胞内に裂隙形成を認め、本症に合致する所見であった。先天性表皮水疱症は、臨床症状のみで病型診断することは極めて困難であり、詳細な遺伝歴の聴取に加え、特徴的な合併症の有無、免疫組織染色、電子顕微鏡所見、遺伝子検査などの包括的検索が必要となる。孤発症例かつ遺伝子異常の同定が困難な場合、挙児希望に対する遺伝子カウンセリングが今後の課題となる。
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