特集 手指の皮膚病
臨床例
慢性放射線皮膚炎より生じた多発性有棘細胞癌と表皮内悪性黒色腫
大津 正和
1
,
永瀬 浩太郎
,
井上 卓也
,
成澤 寛
1佐賀大学 医学部内科学皮膚科教室
キーワード:
黒色腫
,
肢切断術
,
手指
,
腫瘍-多発性原発
,
鑑別診断
,
皮膚移植
,
皮膚炎-放射線
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Amputation
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Fingers
,
Hand Dermatoses
,
Melanoma
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Radiodermatitis
,
Skin Neoplasms
,
Skin Transplantation
,
Dermoscopy
pp.1001-1004
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016019656
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<症例のポイント>慢性放射線皮膚炎を基礎にして、右第II~IV手指背側に有棘細胞癌、右第IV手指爪部に表皮内悪性黒色腫が発症した重複癌の1例を経験した。放射線皮膚炎から発症した皮膚悪性腫瘍の報告は有棘細胞癌、基底細胞癌が多く、悪性黒色腫は非常にまれである。放射線に曝露された右手指の爪にのみ黒色線条を認め、悪性黒色腫も放射線との関連が示唆された。放射線続発性の皮膚悪性腫瘍は非常に長い潜伏期間を有するため、慎重な経過観察が必要である。
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