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遺伝性毛髪疾患の遺伝子解析
下村 裕
1
1新潟大学 大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
キーワード:
遺伝性疾患
,
走査型電子顕微鏡検査法
,
変異
,
毛髪疾患
,
遺伝学的検査
,
無汗性外胚葉形成不全症-X連鎖性
,
連珠毛
,
Netherton症候群
,
Bjornstad症候群
,
TP63 Protein
,
眼歯指形成不全症候群
,
毛髪・鼻・指節骨症候群
,
LIPH Protein
,
Marie-Unna型先天性貧毛症
Keyword:
Genetic Testing
,
Hair Diseases
,
Mutation
,
Microscopy, Electron, Scanning
,
Genetic Diseases, Inborn
,
Ectodermal Dysplasia 1, Anhidrotic
,
Monilethrix
,
Netherton Syndrome
,
TP63 Protein, Human
,
LIPH Protein, Human
,
Bjornstad Syndrome
,
Marie Unna Congenital Hypotrichosis
,
Oculodentodigital Dysplasia
pp.322-327
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015207711
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毛包は皮膚付属器の1つであり, 胎生期に上皮と間葉の密接な相互作用によって形成され,生後は退行期⇒休止期⇒成長期の3つの時期からなる毛周期を一生涯にわたり営んでいる.近年,毛包に発現する数多くの遺伝子が同定され,ノックアウトマウスなどのモデル動物を用いた解析により,それらの遺伝子がコードする蛋白の毛包の発生・分化過程における役割がかなり明らかになった.さらに, ヒトの遺伝性毛髪疾患の原因遺伝子が次々に同定され,多くの謎に包まれていた本症の発症機構が徐々に解明されつつある.また,ほかの遺伝性皮膚疾患と同様に,日常診療においても本症の遺伝子診断が広く行われる時代を迎えている.本稿では,本症に関する最新の知見を紹介するとともに,本症の遺伝子解析を行う際の具体的な方法やコツについて述べたい.(「はじめに」より)
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