特集 陥凹する皮膚疾患
臨床例
右側胸部に生じた限局性強皮症
中村 明博
1
,
笠井 美貴子
,
菊池 かな子
1三井記念病院 皮膚科
キーワード:
強皮症-限局性
,
胸部疾患
,
鑑別診断
,
生検
,
斑状皮膚萎縮症
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Scleroderma, Localized
,
Thoracic Diseases
,
Anetoderma
pp.613-616
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014295756
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<症例のポイント>右側胸部に生じた軽度圧痛を有する萎縮性褐色斑に対して皮膚生検を行い、臨床像と合わせて限局性強皮症と診断した。限局性強皮症は、自己免疫疾患を合併することがあるが、自験例ではそれらの合併を疑う所見はなかった。自験例は皮疹が右胸部に限局し、機能障害の可能性も低かったためステロイド内服の適応外と判断し、ステロイド軟膏の外用を行ったが改善に乏しかった。臨床症状が強くないことと、自然軽快もあることを考慮し、現在無治療で経過観察中である。
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