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Volume 32, Issue 2 （February 2020）

消化器内視鏡 32巻2号（2020年2月発行）

特集すべてがわかるIBDの内視鏡

Crohn病の内視鏡　Crohn病の鑑別診断　内視鏡所見を中心に樫田博史 ¹ ¹近畿大学医学部消化器内科キーワード： Behcet症候群 , Crohn病 , エルシニア感染症 , 虚血 , 消化性潰瘍 , 鑑別診断 , 腸炎 , 腸間膜静脈 , 腸間膜血管閉塞症 , 結核-消化管 , 非ステロイド系抗炎症剤 , 消化管内視鏡法 , 血管石灰化 Keyword: Behcet Syndrome , Diagnosis, Differential , Tuberculosis, Gastrointestinal , Ischemia , Mesenteric Vascular Occlusion , Mesenteric Veins , Yersinia Infections , Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal , Crohn Disease , Endoscopy, Gastrointestinal , Peptic Ulcer , Enterocolitis , Vascular Calcification pp.247-255

発行日 2020年2月25日 Published Date 2020/2/25

DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020163373

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Crohn病の鑑別診断に関して、腸結核、腸型Behcet病･単純性潰瘍、NSAID起因性腸病変(低用量アスピリンを含む)、エルシニア腸炎、虚血性腸炎、膠原線維性腸炎、特発性腸間膜静脈硬化症、非特異性多発性小腸潰瘍症(CEAS)を取り上げて解説する。鑑別診断の基本は、(1)病変の好発部位･最も所見が強い部位、(2)病変の分布、(3)潰瘍の性状、(4)潰瘍周囲粘膜所見などであるが、内視鏡のみでの鑑別診断には限界があり、既往歴、併存疾患、使用薬剤、発病様式と経過、血便や発熱の有無などを含めた問診が非常に重要である。生検も必須であり、陽性所見での確定診断のみならず、陰性所見での除外診断としても有用である。