発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012220174
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症例1は36歳男で、右下腹部痛を主訴とした。腸管Behcet病にて保存的治療中であり、画像検査でBauhin弁から回腸終末部への潰瘍と、回腸終末部の膿瘍形成を認めた。膿瘍形成を伴う腸管Behcet病の診断で結腸右半切除術を行い、術後にステロイドを使用したところ、創感染を認めたものの、経過良好であり、周術期のステロイド投与が病勢を抑える一因となった可能性が示唆された。症例2は48歳男で、下血を主訴とした。腸管Behcet病で入院中であったが、大量下血による出血性ショックを来し、内視鏡的止血は困難と判断して緊急手術を行った。出血部位同定のために術中内視鏡検査を行ったところ、出血性ショックの責任病変と考えられる回腸潰瘍を認め、回盲部切除術と回腸楔状切除術を施行した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012