特集 皮膚真菌症(7)
臨床例
Microsporum canis感染症
吉村 英子
1
,
足立 真
1東京大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
職業性曝露
,
人畜共通感染症
,
動物病院
,
経口投与
,
経皮投与
,
皮膚疾患-真菌性
,
Terbinafine
,
愛玩動物
,
Luliconazole
,
Microsporum canis
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Dermatomycoses
,
Hospitals, Animal
,
Zoonoses
,
Occupational Exposure
,
Pets
,
Terbinafine
,
4-(2,4-dichlorophenyl)-1,3-dithiolan-2-ylidene-1-imidazolylacetonitrile
pp.1041-1044
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014102881
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<症例のポイント>両前腕にそう痒を伴う環状紅斑、ステロイド外用で軽快せず当院受診。辺縁の盛り上がり、鱗屑を伴っており、KOH直接鏡検法で多数の真菌成分を認めた。サブロー寒天培地で白色~淡黄色の綿状の集落を認め、さらにスライドカルチャーで特徴的な大分生子を確認し、M.canis感染症と診断した。皮疹はペットと接触しやすい露出部、とくに顔面、四肢に多発する環状紅斑であった。塩酸テルビナフィン内服およびルリコナゾール外用で治療し、4週間後には皮疹はほぼ消褪、略治した。鱗屑を伴う環状紅斑を診察した際には真菌検査を行い、動物との接触歴があった際にはM.canisも鑑別にあげることが必要と考えられる。
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