特集 皮膚真菌症(7)
臨床例
人中部に生じたMicrosporum gypseum感染症
安西 三郎
1
1安西皮膚科
キーワード:
白癬
,
皮膚疾患-顔面
,
Microsporum gypseum
Keyword:
Facial Dermatoses
,
Tinea
pp.1037-1040
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014102880
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<症例のポイント>Microsporum(M.)gypseumは土壌真菌として知られており、人体皮膚への感染も多く報告されている。病型は体部白癬が多く、強い炎症症状を呈する。高齢女性の人中部に出現し、ステロイド外用薬の誤用により増悪した1例を経験した。ペットの飼育歴なし。人中部に比較的境界明瞭な紅斑性局面を認めた。真菌検査陽性。サブローブドウ糖寒天培地での巨大培養では、放射線状に増殖する表面粉状の淡黄色菌集落を認めスライドカルチャーにて4~6細胞性の紡錘形大分生子を多数認めた。畑仕事を通して土壌より感染した可能性が考えられたが感染経路は不明であった。
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