外用抗真菌薬による接触皮膚炎の回避と生じた際の対処法

＜Key Points＞◎表在性皮膚真菌症の患部に、外用抗真菌薬を塗布して悪化する場合は、接触皮膚炎(塗り薬によるかぶれ)を鑑別する。◎外用剤による接触皮膚炎を白癬の悪化と誤診して、水虫が治りにくいと誤解してはならない。◎白癬など表在性皮膚真菌症の診断にはKOH直接鏡検法が必須であり、視診のみで判断すると必ず誤診をする。◎接触皮膚炎が生じた場合は、原因薬を中止しステロイド外用剤を約1週間塗布する。◎表在性皮膚真菌症の治療には消毒薬は効果がなく、接触皮膚炎の誘因となるため、併用は避ける。◎OTC薬の外用抗真菌薬の含有配合成分であるクロタミトンやフラジオマイシンは接触皮膚炎を誘発する。◎プロピレングリコール含有の外用抗真菌薬は接触皮膚炎のリスクがある。