特集 皮膚真菌症(7)
臨床例
手掌に生じたTrichophyton tonsurans感染症
小島 清登
1
,
南部 昌之
,
安澤 数史
,
花川 博義
,
柳原 誠
,
望月 隆
1金沢医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
経口投与
,
白癬
,
皮膚疾患-手部
,
レスリング
,
Terbinafine
,
中手
,
Trichophyton tonsurans
Keyword:
Administration, Oral
,
Hand Dermatoses
,
Metacarpus
,
Tinea
,
Wrestling
,
Terbinafine
pp.1021-1024
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014102876
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>Trichophyton tonsurans(以下、T.tonsurans)は欧米の頭部白癬の主要原因菌である。2000年以降、本邦でも格闘競技者のT.tonsuransによる頭部白癬・体部白癬の報告例が相次ぐようになり、近年では全国的に感染が蔓延している。自験例はレスリング競技者で頭部白癬・体部白癬の既往があった。手掌に落屑を伴う紅斑があり、KOH直接鏡検で手白癬と診断した。真菌培養の結果、原因菌をT.tonsuransと同定した。頭部ブラシ検査は陰性。格闘競技者の手指、手掌の病変を診察する際、手白癬を考慮する必要がある。
Copyright© 2013 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.