特集 肝臓病と皮膚疾患
臨床例
高度黄疸に随伴した掌蹠の水疱
東野 俊英
1
,
三浦 義則
,
堀之薗 弘
,
川久保 洋
1自衛隊中央病院 皮膚科
キーワード:
Bilirubin
,
Prednisolone
,
黄疸
,
鑑別診断
,
水疱
,
経口投与
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
致死的転帰
,
中手
Keyword:
Administration, Oral
,
Bilirubin
,
Blister
,
Diagnosis, Differential
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Metacarpus
,
Jaundice
,
Prednisolone
,
Fatal Outcome
pp.235-238
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015144261
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<症例のポイント>術後肝不全に伴う高度の閉塞性黄疸患者に発症し、経口ステロイド投与により軽快した掌蹠の水疱を報告した。皮疹は先発する紅斑上に黄色~橙色の汗疱に類似した掌蹠の水疱として生じ、痂皮化するにつれて暗緑色に変色した。ほかの皮膚疾患との鑑別に苦慮したが、掌蹠の特徴的な皮疹と経過から、黄疸に伴う水疱を考えた。発症にはビリルビンの表皮角化細胞に対する直接的な傷害作用よりもむしろ、一次刺激性接触皮膚炎に類似した免疫学的機序を介した反応が主体であると推察した。
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