特集 停留精巣
長期経過観察・不妊治療
三井 貴彦
1
,
志村 寛史
1
Takahiko Mitsui
1
,
Hiroshi Shimura
1
1山梨大学大学院総合研究部泌尿器科学講座
pp.1313-1316
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001412
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はじめに
精巣は精子形成および男性ホルモン生成・分泌を担っており,人類にとってきわめて重要な臓器だが,停留精巣は,精巣の存在は確認されるものの陰囊内に精巣が下降しておらず胎生期からの精巣下降経路上に留まることを指す。停留精巣では,妊孕性低下・精巣捻転,さらに悪性化のリスクがあるため,1歳前後(出生後6か月以降)から2歳ごろまでに精巣固定術が推奨されている1)。しかし,小児期に停留精巣に対して精巣固定術を行った後も,精巣の再上昇に加えて妊孕性の低下,精巣腫瘍の発症といった問題点が思春期以降に生じる可能性がある。そのため,定期的な通院以外にも精巣のセルフチェックを含めて,精巣固定術後の長期経過観察は推奨されている。そのため,経過観察を適切に行うためにも,長期間にわたる経過観察の重要性について十分なインフォームド・コンセントを行うことも重要である1)。

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