特集 生殖補助医療の進歩と周産期医療
小児科の立場から
不妊治療児の長期予後
石井 のぞみ
1
ISHII Nozomi
1
1母子愛育会総合母子保健センター愛育病院小児科
pp.412-415
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000095
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はじめに
生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)による出生児の激増については本特集の他稿に詳述されていると思うが,一方ART後に出生した児の大規模な予後調査は,2010~2012年度の厚生労働科学研究「生殖補助医療により生まれた児の長期予後の検証と生殖補助医療技術の標準化に関する研究」1)しかわが国には存在しない。ただし,この研究は従来ハイリスク児フォローアップ研究会やNeonatal Research Network(NRN)データベースなどが採用してきたresearch follow-up(対象児登録システムを構築し多施設が一定プロトコールで長期間対象を追跡する)とは異なる研究手法を用いており,海外のpopulation-based studyのような長期予後データではない。
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