特集 医工・産学連携
より安全な腹腔鏡下小児鼠径ヘルニア手術を目指して―手術器具の開発と臨床応用―
江村 隆起
1
,
太田 寛
2
Takaki Emura
1
,
Hiroshi Ohta
2
1上尾中央総合病院小児外科
2山形県立中央病院小児外科
pp.950-954
発行日 2025年9月25日
Published Date 2025/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001311
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はじめに
小児鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術として,針型のデバイス(スーチャーパッサー)でヘルニア門を高位結紮する術式(laparoscopic percutaneous extraperitoneal closure:LPEC法1))が普及している。針先で精管を損傷するリスクがあるため,女児に限定して手術を行う施設も少なくない。腹腔鏡下手術の利点は,拡大視効果によって精管と腹膜を視認しやすいことであり,精細が画像の下で安全・確実な剝離操作を行うことができることである。より安全な腹腔鏡下小児鼠径ヘルニア手術を目指して,より確実な剝離操作を実現するために,医工連携により開発した手術器具について述べる。

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