目で見る外科標準術式・47
小児鼠径ヘルニア手術
横井 忠郎
1
,
松藤 凡
1
Yokoi Tadao
1
1聖路加国際病院小児外科
pp.455-462
発行日 2004年4月20日
Published Date 2004/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100597
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はじめに
小児鼠径ヘルニアは先天的に腹膜鞘状突起(processus vaginalis)が開存することに起因する.このため,ほとんどが外鼠径ヘルニアであり,手術ではヘルニア囊を高位結紮することが肝要である.成人で必要となる鼠径管後壁の補強や内鼠径輪の縫縮などを加える必要はない.
一般的にはこのヘルニア囊の高位結紮のみを行う手術をsimple herniorrhaphyと総称しており,表のように細分される.Lucus-Championniereが始めたものであるが,その後Pottsがこの方法を普及させたこともあり,現在はPotts法が最も普及した術式である.
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