特集 喉頭・気管病変 治療の工夫と予後
先天性上気道閉塞症候群(CHAOS)の診断と対応
金森 豊
1,2
,
石丸 哲也
2
,
宮嵜 治
3
Yutaka Kanamori
1,2
,
Tetsuya Ishimaru
2
,
Osamu Miyazaki
3
1福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター
2国立成育医療研究センター外科
3国立成育医療研究センター放射線診断科
pp.1026-1031
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000594
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はじめに
先天性上気道閉塞症候群(congenital high airway obstruction syndrome:CHAOS)は,上気道の完全閉塞あるいは強度の狭窄を有するいくつかの疾患の総称であり,出生直後に重篤な呼吸障害をきたし,対応が遅れると生命予後不良となる病態である。その原因疾患の多くは先天性喉頭閉鎖症であるが,他にも喉頭や気管の膜様閉鎖(Web),喉頭囊胞,声門下狭窄,気管閉鎖,喉頭・気管無発生などがある1,2)。これらは胎児期に正確な診断確定をしたうえで,周産期の対応を関連各科で慎重に検討することが望まれる。
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