特集 先天性囊胞性肺疾患診療ガイドライン
肺分画症の診断と治療
森 禎三郎
1
,
金森 豊
1
,
古金 遼也
1
,
小林 完
1
,
橋詰 直樹
1
,
狩野 元宏
1
,
渡辺 栄一郎
1
,
高橋 正貴
1
,
藤野 明浩
1
,
米田 光宏
1
,
宮嵜 治
2
Teizaburo Mori
1
,
Yutaka Kanamori
1
,
Ryoya Furugane
1
,
Tamotsu Kobayashi
1
,
Naoki Hasizume
1
,
Motohiro Kano
1
,
Eiichiro Watanabe
1
,
Masataka Takahashi
1
,
Akihiro Fujino
1
,
Akihiro Yoneda
1
,
Osamu Miyazaki
2
1国立成育医療研究センター小児外科系専門診療部外科
2国立成育医療研究センター放射線診断部
pp.134-138
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000036
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はじめに
肺分画症(以下,本症)は,正常の気管支と交通をもたない無機能の,囊胞状または充実性の肺組織で,大循環系(体循環系)より異常動脈の流入がみられることを特徴とする先天性肺疾患である1)。本症は,胎生初期の発生異常により,前腸からの副肺芽が体循環からの血液供給を受けて正常肺とは独立して形成されると考えられている。解剖学的な違いだけでなく,気管との交通がなくガス交換が行えないことから生理学的にも正常肺とは大きく異なっている。
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