特集 小児期精巣関連疾患の診断と治療
転移性精巣腫瘍
加藤 元博
1
Motohiro Kato
1
1東京大学小児科
pp.1000-1002
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000584
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はじめに
精巣疾患における転移性腫瘍としては,「他臓器に転移した精巣原発腫瘍」と,「精巣に転移した他部位の原発腫瘍」とがあるが,本稿では後者の精巣転移について概説する。精巣腫瘍のほとんどは精巣の原発腫瘍であり,他部位からの転移性精巣腫瘍はまれである。しかし,頻度は高くないものの転移性の精巣腫瘍は小児でも経験されるため,診察時に精巣腫大の有無を確認することが必要である。また,腫瘍による精巣の増大は気づかれやすいため,原発部位による症状よりも先に診断の契機になることがある。
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