特集 今日の小児肝移植
小児期肝移植後のde novo悪性腫瘍
岡本 竜弥
1
,
門久 政司
1
,
山本 美紀
1
,
上林エレーナ 幸江
1
,
園田 真理
2
,
小川 絵里
1
,
岡島 英明
3
,
波多野 悦朗
1
Tatsuya Okamoto
1
,
Masashi Kadohisa
1
,
Miki Yamamoto
1
,
Yukie Elena Uebayashi
1
,
Mari Sonoda
2
,
Eri Ogawa
1
,
Hideaki Okajima
3
,
Etsuro Hatano
1
1京都大学外科肝胆膵・移植外科/小児外科
2医学研究所北野病院小児外科
3金沢医科大学小児外科
pp.648-653
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000484
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はじめに
小児期における肝移植成績は経年的に改善し,現在術後30年以上が経過した長期の生存率は75%を超えている1)。したがって,小児期の肝移植レシピエントは潜在的な余命が成人になって肝移植を受けた症例と比較して長くなる可能性が考えられ,外来フォロー時などにおいては,長期間の免疫抑制療法による合併症について留意する必要がある。とりわけ長期免疫抑制に伴うde novo悪性腫瘍は致死的合併症であり,早期発見・早期介入が望まれるが,わが国における小児期肝移植後de novo悪性腫瘍の動向についてはいまだ不明な点が多い。
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