特集 今日の小児肝移植
小児急性肝不全(劇症肝炎)に対する移植治療
福田 晃也
1
,
内田 孟
1
,
阪本 靖介
1
,
笠原 群生
1
Akinari Fukuda
1
,
Hajime Uchida
1
,
Seisuke Sakamoto
1
,
Mureo Kasahara
1
1国立成育医療研究センター臓器移植センター
pp.643-647
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000483
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はじめに
難治性肝・胆道疾患研究班によって作成された「急性肝不全の診断基準」(2011年)において,急性肝不全とは,「正常肝ないし肝予備機能が正常と考えられる肝に肝障害が生じ,初発症状出現から8週以内に,高度の肝機能障害に基づいてプロトロンビン時間が40%以下ないしはINR値1.5以上を示すもの」と定義された。さらに,昏睡Ⅱ度以上の肝性脳症を呈する症例は「急性肝不全昏睡型」,昏睡Ⅰ度以下の症例は「急性肝不全非昏睡型」と分類された1)。
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