特集 巨大臍帯ヘルニア治療update
臍帯ヘルニア治療の最近の問題点と長期経過
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1九州大学大学院医学研究院小児外科学分野
pp.1237-1243
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000319
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はじめに
臍帯ヘルニアは,10,000出生に1~4.7人の割合で出生する希少疾患である1~5)。臍帯ヘルニアには疾患多様性があり,合併症を伴わないisolated omphalocele(IO),合併症を伴うnon-isolated omphalocelesまたはomphalocele with multiple anomalies(OMA),染色体異常を伴うwith chromosomal abnormalities(OCA)などに大別される。また,病態や遺伝子・染色体異常などの生理的特徴を基にした分類の他に,ヘルニア門の大きさや脱出臓器,なかでも肝脱出の有無や程度に応じてsmall omphalocele(SO)またはminor omphalocele,あるいはgiant omphalocele(GO)に分類されることもある。特に巨大臍帯ヘルニア(以下,本症)では,初回術式の有用性に関する検討や腹壁閉鎖時の術式の工夫について報告がなされてきた6,7)。
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