特集 高位・中間位鎖肛手術術式の成績と問題点アップデート
LAARPにおける実際と工夫
三宅 和恵
1
,
川嶋 寛
1
Kazue Miyake
1
,
Hiroshi Kawashima
1
1埼玉県立小児医療センター小児外科
pp.666-669
発行日 2022年7月25日
Published Date 2022/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000174
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はじめに
腹腔鏡補助下鎖肛根治術(laparoscopically assisted anorectoplasty:LAARP)は,Georgesonら1)によって2000年に報告された。2016年National Clinical Database Annual Report 2)によると,中間位・高位鎖肛に対して内視鏡下根治術が行われたのは49例(27%)と報告されており,わが国でも本術式を採用する施設が増えつつある。LAARPは,拡大視野で瘻孔周囲の剝離や処理が可能であり,また恥骨直腸筋の中心を確認したうえで確実に直腸を通すことが可能なこと,剝離操作による骨盤底筋群や神経への侵襲が少ないなどの利点がある。一方で,後方矢状切開直腸肛門形成術(posterior sagittal anorectoplasty:PSARP)より直腸尿道瘻遺残や直腸粘膜脱の合併症が多いことが報告されている3,4)。
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