特集 高位・中間位鎖肛手術術式の成績と問題点アップデート
新生児期一期的PSARP
中村 恵美
1,2
,
安藤 亮
1
,
和田 基
1
Megumi Nakamura
1,2
,
Ryo Ando
1
,
Motoshi Wada
1
1東北大学大学院医学系研究科小児外科学分野
2宮城県立こども病院外科
pp.671-673
発行日 2022年7月25日
Published Date 2022/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000175
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はじめに
当科では,1987年に高位・中間位鎖肛に対してposterior sagittal anorectoplasty(PSARP)を導入した1)。当初は人工肛門造設,肛門形成,人工肛門閉鎖の三期的手術を基本としていたが,1993年以降は全身状態良好で複雑な尿路生殖器異常の合併のない中間位鎖肛症例に対して新生児期一期的根治術を行っており1),2001年以降は高位鎖肛に対しても新生児期一期的根治術を行っている。その目的は,新生児期早期より肛門から排便することによる排便機能の向上,手術麻酔回数を減らすこと,ストーマトラブル・イレウスといった人工肛門造設に関連した合併症の回避,尿路との瘻孔が根治術まで残存することに伴う尿路感染の回避である。
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