特集 小児がん診療の新展開
序―小児がん治療の過去・現在・未来
加藤 元博
1
Motohiro Kato
1
1東京大学医学部附属病院小児科
pp.1361-1361
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002742
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かつて小児がんは,「不治の病」あるいは「つらい治療を伴う病気」という負のイメージとともに語られてきた。20世紀半ばまで,小児がんのほとんどは診断が確定した時点で高い致死率を覚悟せざるを得ない疾患であった。
疾患の生物学的理解が不十分であったこと,腫瘍の性質に応じた治療法が存在しなかったこと,そして適切な支持療法の手段が限られていたことがその背景にはあった。
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