特集 アトピー性皮膚炎―新旧治療のベストバランス
総論 ここまでわかったアトピー性皮膚炎の機序 アトピー性皮膚炎の三位一体論
角層恒常性維持にかかわる角層pH三層構造
福田 桂太郎
1,2
FUKUDA Keitaro
1,2
1理化学研究所生命医科学研究センター皮膚恒常性研究チーム
2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
pp.47-50
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002202
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はじめに
皮膚は,外側の表皮と内側の真皮からなり,私たちの体の表面を覆い,私たちの体を病原体やアレルゲンの侵入から守るバリアとして機能する。表皮は,角化細胞(別名:ケラチノサイト)からなる重層扁平上皮細胞のシートで,内側から,基底膜に接し細胞が分裂増殖する基底層,基底膜を離れて細胞分裂を停止した細胞からなる有棘層,扁平化した角化細胞からなる顆粒層,そして角質細胞からなる角層の4層で構成される1)(図11,2))。
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