特集 ここまで来た! 新生児マススクリーニングと対象疾患の治療
先天代謝異常症の最新治療
ポリエチレングリコール(PEG)化した酵素による治療―フェニルケトン尿症の最新治療
西田 ひかる
1
,
大石 公彦
1
NISHIDA Hikaru
1
,
OISHI Kimihiko
1
1東京慈恵会医科大学小児科学講座
pp.1844-1847
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002175
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はじめに
フェニルケトン尿症(phenylketonuria:PKU)は,先天性アミノ酸代謝異常症の一種である。新生児マススクリーニングの導入により,PKUの早期診断は可能となり,食事療法を行うことで患者の予後は著しく向上してきた。従来,ほとんどのPKU患者にとって食事療法が唯一の治療法であり,その厳格な食事制限の困難さから,治療コンプライアンスの低下が課題となっている。近年,ポリエチレングリコール(PEG)化した新規製剤による治療法が導入され,その効果が臨床現場で注目されつつある。
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