文献抄録
フェニルケトン尿症,他
Anderson, J. A.
,
Gravem, H.
,
Ertel, R.
,
Fisch, R.
,
Scheel, C.
,
Berry, H. K.
,
Farquhar, J. W.
,
Kansas, E.
,
Tait, H. P.
pp.258
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201437
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フェルアラニン負荷試験ではph尿症ジーン保有者と正常人とをなかなか鑑別できない。両者の血液フェニルアラニン濃度がオーバーラップする。これを避けるため,第1報Andersonらはフェニルアラニン0.1g/kgついで0.29という2回投与法を考案し,1時間,2時間の血清チロジンをしらべた。ph尿症ジーン保有者ではチロジン値が高くならず平な曲線である。PenroseのD/S (discriminant score)をとるとジーン保有者と正常人とにオーバーラップがない。この方法でphジーン酵素欠乏を発見しうる。
Guthrie法とはB.subtilis発育がβ−2—thienylalanine て抑制されるが,フェニルアラニンでこの抑制を除去しうるというので,ph尿症発見に用いられる。この方法で得られた血液フェニルアラニン値は化学的方法で得られたものより常にかなり高い。抑制に関連する物質はフェニルアラニン以外にもあるので,本法は適切ではない。
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