特集 小児の事故と予防
事故の現状と予防対策
窒息・誤嚥
大平 智子
1
OHHIRA Tomoko
1
1宮崎県立宮崎病院小児科
pp.741-745
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001662
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はじめに―窒息による死亡はいまだに多い
窒息は数分で心肺停止にいたる緊急度の高い病態である。また,一度心肺停止にいたると気道異物除去や蘇生により心拍が再開できたとしても重篤な神経学的後遺症を残す可能性が高い。消費者庁の人口動態調査票分析1)によると,不慮の窒息事故による死亡(0~14歳)は,平成27(2015)年~令和元(2019)年の5年間で474件であり,窒息による死亡はいまだに多い。年齢別による窒息死亡では,0歳が298人と圧倒的に多く,1歳62人,2歳27人,3歳14人,4歳10人と年齢が上がると減少する傾向である。
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