特集 知っておきたい周産期・新生児医療up to date
出生後
新生児領域における内視鏡・ロボット手術の展望
家入 里志
1
,
Laurent Fourcade
2
,
村上 雅一
1
,
杉田 光士郎
1
,
矢野 圭輔
1
,
岩元 裕美子
1
,
緒方 将人
1
,
高田 倫
1
,
祁答院 千寛
1
,
大西 峻
1
,
春松 敏夫
1
,
川野 孝文
1
,
武藤 充
1
IEIRI Satoshi
1
,
Laurent Fourcade
2
,
MURAKAMI Masakazu
1
,
SUGITA Koshiro
1
,
YANO Keisuke
1
,
IWAMOTO Yumiko
1
,
OGATA Masato
1
,
TAKADA Lynne
1
,
KEDIOIN Chihiro
1
,
ONISHI Shun
1
,
HARUMATSU Toshio
1
,
KAWANO Takafumi
1
,
MUTO Mitsuru
1
1鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系小児外科学分野
2Department of Pediatric Surgery, Limoges University, Limoges, France
pp.1784-1789
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001392
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
国内での小児に対する内視鏡外科手術が開始され30年以上が経過した1)。当初は胆石症に対する腹腔鏡下胆囊摘出術や急性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術,溶血性血液疾患に対する腹腔鏡下脾臓摘出術など成人と共通する疾患において,年長児に対する手術が中心に行われていたが,1990年代後半になると肥厚性幽門狭窄症に対する腹腔鏡下幽門筋切開術や,マススクリーニングで診断された乳児神経芽腫に対する胸腔鏡下/腹腔鏡下腫瘍摘出術,ヒルシュスプルング病に対する腹腔鏡補助下プルスルー手術,鎖肛に対する腹腔鏡補助下肛門形成術など,小児外科特有の疾患かつ乳児体格の患者に対する内視鏡外科手術も行われるようになった。新生児外科疾患に対しては,1999年と2000年に食道閉鎖症に対する胸腔鏡手術が報告されると2,3),国内でも食道閉鎖症に対する胸腔鏡手術や横隔膜ヘルニアに対する胸腔鏡/腹腔鏡手術が散発的ではあるものの行われるようになった4,5)。一方,米国で開発された手術支援ロボットを用いた小児外科手術は,2000年代半ばから症例報告レベルでの施行例は散見されるが6,7),新生児外科疾患に対するロボット手術はきわめて限られている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.