特集 知っておきたい周産期・新生児医療up to date
出生後
食物アレルギーの新しい展開
田知本 寛
1
TACHIMOTO Hiroshi
1
1東京慈恵会医科大学小児科
pp.1763-1767
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001388
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はじめに
食物アレルギーは21世紀に患者数が増えた疾患の一つである。東京都が実施している3歳児健診では,平成21(2009)年以降の食物アレルギー有症率は15%前後となっている1)。わが国ではアレルギー疾患対策基本法(平成26年6月27日,法律第98号)が制定され,「国はアレルギー疾患の本態解明,革新的なアレルギー疾患の予防,診断及び治療に関する方法の開発その他のアレルギー疾患の罹患率の低下並びにアレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減に資する事項についての疫学研究,基礎研究及び臨床研究が促進され,並びにその成果が活用されるような施策を講ずるものとする」と明記されている。わが国においても食物アレルギーの発症予防に関する研究報告がなされている。
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