症例
日齢8で発症したIgE依存性牛乳アレルギー
松本 怜
1
,
藤多 慧
1
,
髙見 遥
1
,
尾形 仁
1
,
樋渡 えりか
1
,
三輪 沙織
1
,
保科 宙生
1
,
大石 公彦
1
,
田知本 寛
1
MATSUMOTO Rei
1
,
FUJITA Satoshi
1
,
TAKAMI Haruka
1
,
OGATA Jin
1
,
HIWATARI Erika
1
,
MIWA Saori
1
,
HOSHINA Hiroo
1
,
OISHI Kimihiko
1
,
TACHIMOTO Hiroshi
1
1東京慈恵会医科大学小児科学講座
pp.435-439
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001576
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はじめに
近年,小児の食物アレルギー患者とともに,新生児期・乳児期での消化管アレルギーは増加傾向にある。そのなかで,わが国では新生児期・乳児期の食物蛋白誘発胃腸炎(food-protein-induced enterocolitis syndrome:FPIES)と好酸球性炎症症候群(eosinophilic gastro-intestinal disorder:EGID)が代表的な疾患であり,たびたび臨床で経験する疾患である。FPIESは主にIgE非依存性の疾患として定義されている。IgE陽性のFPIESも報告があるが,その多くは乳児期のアトピー性皮膚炎の皮膚感作によるIgE産生とFPIESの併発例が一般的である1)。また現在のFPIESの診断は臨床症状をベースとしており,その具体的なメカニズムに関してはまだ不明な点が多い。
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