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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
G.腎・泌尿器・生殖器疾患
紫斑病性腎炎(IgA血管炎)
IgA vasculitis with nephritis
梅田 千里
1,2
,
平野 大志
2
Chisato Umeda
1,2
,
Daishi Hirano
2
1愛育病院小児科
2東京慈恵会医科大学小児科学講座
キーワード:
紫斑病性腎炎
,
IgA血管炎
Keyword:
紫斑病性腎炎
,
IgA血管炎
pp.644-648
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001309
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1 疾患概念
紫斑病性腎炎は,IgA血管炎に合併する腎症(顕微鏡的血尿,肉眼的血尿,蛋白尿,腎機能障害)として1899年に報告され,2019年に発表されたThe European initiative SHARE(Single Hub and Access point for paediatric Rheumatology in Europe)のrecommendation1)においても腎症の診断として,①血尿,②蛋白尿(早朝尿蛋白/クレアチニン比>50mg/mmol),③腎機能障害(推算糸球体濾過量<80mL/min/1.73m2)が記載されている。現在では,小児期発症の代表的な血管炎でself-limitingな疾患であるIgA血管炎の予後を決定する重要な合併症と認識されている。
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