Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
III.各論2:全身性疾患に伴う腎障害(診断と治療)
5.IgA血管炎:小児
IgA vasculitis in children
清水 正樹
1
Shimizu Masaki
1
1東京科学大学病院小児科
キーワード:
IgA血管炎
,
紫斑
,
紫斑病性腎炎
Keyword:
IgA血管炎
,
紫斑
,
紫斑病性腎炎
pp.181-185
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001596
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1 はじめに
IgA血管炎(IgA vasculitis:IgAV)は,IgA1優位の免疫複合体が小血管(毛細血管,小動脈,小静脈)の血管壁に沈着して炎症を惹起する全身性免疫複合体性小血管炎である。臨床的には,下腿を中心とした紫斑を代表とする皮膚症状,強い疝痛を代表とする腹部症状,関節炎・関節痛を主症状とし,さらに約30%の症例で腎炎を呈する。本症の発症は,年間10万人あたり3~26.7人で,4~6歳をピークとする小児に好発し,男児に多い。夏に少なく秋から冬に多い季節性がある。呼吸器感染症などの先行感染がトリガーとなるほか,薬剤やアレルギーとの関連も報告されている。
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