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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
F.血液疾患
自己免疫性溶血性貧血
Autoimmune hemolytic anemia
井口 晶裕
1
Akihiro Iguchi
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター血液内科
キーワード:
AIHA
,
CAD
,
PCH
,
直接クームス試験
,
ステロイド
Keyword:
AIHA
,
CAD
,
PCH
,
直接クームス試験
,
ステロイド
pp.612-615
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001302
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1 疾患概念
自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia:AIHA)は,赤血球膜上の抗原と反応する自己抗体が産生され,赤血球が傷害を受け(溶血),赤血球寿命が短縮する自己免疫疾患である。自己抗体が赤血球と反応する温度により,体温付近を至適温度作動域とする温式AIHAと4°Cを至適温度とする冷式AIHAに分類される。年間発症率は100万対1~5人とされ,平10(1998)年度の調査では国内の患者はおよそ1,500人で男女比は1:1.6で女性に多い。病型別では温式AIHAが47.1%,寒冷凝集素症(cold agglutinin disease:CAD)4.0%,発作性寒冷ヘモグロビン尿症(paroxysmal cold hemoglobinuria:PCH)1.0%であった1)。
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