疾患と検査値の推移
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)
唐澤 正光
1
1公立碓氷病院内科
pp.472-476
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206454
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Point
●自己免疫性溶血性貧血(AIHA)は,赤血球表面の抗原に対する自己抗体の産生により溶血が起こる.
●溶血貧血では,血清間接ビリルビン,LDHは増加し,ハプトグロビンは低下する.骨髄の赤芽球と末梢血の網赤血球の比率はともに上昇する.
●自己抗体の至適反応温度により,温式抗体による温式AIHAと冷式抗体による冷式AIHAに分類される.
●AIHAはクームス(Coombs)試験(抗グロブリン試験)が陽性となることが多く,診断に有効である.
●治療の第一選択は副腎皮質ステロイドである.
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