特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
血液・造血器疾患
自己免疫性溶血性貧血
伊藤 良和
1
,
大屋敷 一馬
1
1東京医科大学血液内科
pp.350-353
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101550
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貧血と黄疸を主症状とする疾患で罹患期間は長期にわたる.温式抗体による慢性特発性例の標準治療は副腎皮質ステロイド薬であり,冷式抗体によるものには同薬はほとんど無効である.副腎皮質ステロイド薬に伴う合併症のなかで感染症には特に注意を払う必要があり,高齢者では治療関連死亡率は高くなる.無形成クリーゼにより貧血が急速に進行し生命を脅かされることがある.輸血の適応は不適合輸血になるリスクを考慮し,慎重に判断する必要がある.
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