今月の主題 貧血の現況
特異な経過をとった貧血例
自己免疫性溶血性貧血
三浦 亮
1
1秋田大・第1内科
pp.340-341
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205351
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自己免疫性溶血性貧血はしばしば認められる疾患であるが,最近ではその大部分が続発性のものであるといわれ,とくに白血病,悪性リンパ腫,各種膠原病に合併することはけっして珍しくない.しかし上皮性悪性腫瘍に本症が続発することは稀であり,結腸癌との併発については筆者らの経験例をのぞいては未だ報告例がない.本例は生前に診断を確定しえなかった心残りの症例であるが,その概要を紹介してかかる症例の存在について注意を喚起したい.
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