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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅳ.筋疾患
2.Duchenne型/Becker型筋ジストロフィー
Duchenne Muscular Dystrophy/Becker Muscular Dystrophy
竹下 絵里
1
,
小牧 宏文
1,2
TAKESHITA Eri
1
,
KOMAKI Hirofumi
1,2
1国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科
2国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター
pp.470-474
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000596
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1 基本病因,発症機序
Duchenne型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)とBecker型筋ジストロフィー(Becker muscular dystrophy:BMD)は,Xp21.2に存在するジストロフィン遺伝子の病的バリアントによりジストロフィン蛋白が障害され,骨格筋の壊死・再生を生じる疾患である。X連鎖潜性(劣性)遺伝形式をとり,原則として男性に発症する。DMDは,ジストロフィン蛋白が欠損する重症型で,出生男児約3,500人に1人の割合で生じ,日本では約5,000人の患者がいると推測されている。BMDは,ジストロフィン蛋白のサイズや量が減少する場合に生じ,DMDよりも軽症型であり,頻度はDMDより少なく,出生男児3~6/10万人の頻度とされる1~3)。
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