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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅱ.先天代謝異常
28.Fabry病
Fabry disease
小林 正久
1
KOBAYASHI Masahisa
1
1東京慈恵会医科大学小児科
pp.191-195
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000542
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1 基本病因,発症機序
Fabry病は,ライソゾーム酵素の一つであるαガラクトシダーゼA(α-galactosidase A:GLA)の遺伝子異常により発症する,X連鎖遺伝形式の先天代謝異常症である。GLAの遺伝子異常により,GLAの酵素活性が低下し,その基質であるグロボトリアオシルセラミド(globotriaosylceramide:Gb3)が血管内皮細胞,自律神経節,汗腺,腎臓,心筋,角膜などに蓄積することによって,表1のような臨床症状を発症する1)。
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