Japanese
English
増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅱ.先天代謝異常
10.ミトコンドリア病
Mitochondrial disease
村山 圭
1
,
伏見 拓矢
1
,
杉山 洋平
1
MURAYAMA Kei
1
,
FUSHIMI Takuya
1
,
SUGIYAMA Yohei
1
1千葉県こども病院代謝科・遺伝診療センター
pp.84-91
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000524
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1 基本病因,発症機序
ミトコンドリア病は「ミトコンドリア機能およびエネルギー産生不全によってもたらされるさまざまな臨床的障害に対する総称」であり,およそ5,000人に1人の割合で発症する1)。多くの場合,原因遺伝子の異常に基づき酸化的リン酸化(oxidative phosphorylation:OXPHOS)の障害がひき起こされ,エネルギー産生が障害され症状が出現する。その原因遺伝子は現在同定されているだけで約400種類にもおよび,かつその病態も多様である。したがって原因遺伝子が同定されその病態がわからないと,創薬の道筋を立てていくことも容易ではない。
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