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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅱ.先天代謝異常
2.遺伝性高チロシン血症
Hereditary tyrosinemia
坂本 理恵子
1
,
中村 公俊
1
SAKAMOTO Rieko
1
,
NAKAMURA Kimitoshi
1
1熊本大学病院小児科
pp.44-48
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000516
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1 基本病因,発症機序
チロシンは,フェニルアラニンから生体内で合成され,最終的にはフマル酸とアセト酢酸,コハク酸となる1)。チロシンの代謝経路は図1に示す通りであり,遺伝性高チロシン血症は,代謝に関わる酵素の遺伝的欠損によって生じる。欠損酵素の違いにより蓄積する物質が異なり,臨床症状も異なってくる(表)。
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