特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
8.信号伝達系
細胞内
プロテインキナーゼ
srcファミリーチロシンキナーゼ
中村 和史
1
,
木村 比登史
1
,
淀井 淳司
1
1京都大学ウイルス研究所生体応答学研究部門
pp.589-591
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901011
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
[構成員]Src,Yes,Fyn,Lck,Fgr,Hck,Lyn,Blk,Yrk
概説
チロシンキナーゼは受容体型のチロシンキナーゼと,非受容体型のチロシンキナーゼの大きく二つのカテゴリーに分類される。非受容体型のチロシンキナーゼとは,EGF(Epidermal Growth Factor)レセプターやPDGF(Platelet-Derived Growth Factor)レセプターなどの受容体型チロシンキナーゼと異なり,細胞膜貫通部および細胞外領域をもたない構造のチロシンキナーゼの総称である。srcファミリーチロシンキナーゼはこの非受容体型チロシンキナーゼに属し,500から530アミノ酸残基からなる類似の構造をもったチロシンキナーゼで,N末端のグリシン残基に付加されたミリスチン酸を介して細胞膜に結合している。srcファミリーチロシンキナーゼのメンバーとして,Src,Yes,Fyn,Lck,Fgr,Hck,Lyn,Blk,Yrkの九つのキナーゼが知られている。
Copyright © 1995, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.