特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
総論
病態評価のための検査 アレルギー検査の意義
平口 雪子
1
HIRAGUCHI Yukiko
1
1大阪府済生会中津病院小児科,免疫・アレルギーセンター
pp.743-745
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000160
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はじめに
小児気管支喘息の診断と治療に必要な検査について,「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン(Japanese Pediatric Guideline for the Treatment and Management of Asthma:JPGL)2012」までは呼吸機能検査を中心に記載されていた。JPGL2017からは章の題名が「病態評価のための検査法」と改められ,気管支喘息の基本的な免疫異常であるTh2型の反応の評価法として血清総IgE値や末梢血好酸球数,アレルゲン特異的IgE抗体検査,プリックテストについても解説されるようになった。JPGL2020においても引き続き「病態評価のための検査法」として,アレルギー検査も含めた客観的な検査について説明されている。これらはいずれも気管支喘息に特徴的な検査ではないが,喘息診断の補助や病勢・病態の評価に用いられる。本稿では小児気管支喘息におけるアレルギー検査の意義と要点について述べる。
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