特集 症例から学ぶミトコンドリア病
ミトコンドリア異常症に含まれる疾患群
Leigh脳症
小川 えりか
1
OGAWA Erika
1
1日本大学医学部小児科
pp.577-581
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000119
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はじめに
小児期に発症するミトコンドリア病のもっとも頻度の高い病型の一つであり,乳幼児期に感染などを契機として発症し,徐々に退行を示す難治性神経疾患である。もともとは,脳幹,大脳基底核の左右対称性の壊死性変性を特徴とする病理学的疾患概念であるが,現在は臨床経過と頭部MRIなどの画像所見から臨床的に診断し,遺伝子解析や酵素学的検査によりミトコンドリア障害を証明する。原因遺伝子の解明とともに,病態をふまえた特異的な治療法の開発が国内外で進められており,臨床診断にとどまらず,原因遺伝子まで同定することの重要性が増している。
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