特集 クロスアップデート2026:相互理解のために知っておきたい最新知識
新生児科から産科へ
先天異常 新しい性分化疾患ガイドライン
飛彈 麻里子
1
HIDA Mariko
1
1さいたま市立病院小児科(新生児)
pp.424-429
発行日 2026年4月10日
Published Date 2026/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002666
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はじめに
出産時に産婦やその家族に,医療者が最初にかける言葉は「おめでとうございます,男/女の子ですよ」だろう。性分化疾患(differences/disorders of sex development:DSD)はこの性別を構成する要素(染色体,性腺,内性器,外性器)が非典型的である先天性疾患群であり,多様な疾患が含まれている。速やかに対応しなければ生命に関わる疾患もあり,新生児緊急症の一つである。小児科,泌尿器科,小児外科,産婦人科,内科,精神神経科の各科医師,心理師(士),看護師などの専門家チームによる横断的・縦断的な診療が必要であり,DSD診療の中核施設・準中核施設で行われている1)。成年期の患者では妊孕性,妊娠・出産に特別な配慮を要する場合もある。日本小児内分泌学会では2025年3月に「性分化疾患(DSD)の診療ガイドライン(2025年版)」(以下GL)を公開した2)。医療者だけでなく,DSD当事者とその家族も対象としている。出生時から成年期まで,診断・治療・メンタルヘルス・家族支援とまとめられているが,本稿では特に新生児期の医療に関連するclinical questions(CQ)を概説する(表1)。

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