特集 小児科医が知っておくべき性の知識
総論:思春期発来の機序
性分化疾患診療のガイドライン
水野 晴夫
1
MIZUNO Haruo
1
1藤田医科大学医学部小児科学
pp.1660-1665
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000413
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はじめに
2006年に性分化疾患の専門家による国際会議が開催され,男児・女児の染色体,生殖腺,外性器が「非典型的」な発育状態を呈するものを,性分化疾患(disorder of sex development:DSD)とよぶことが提唱された1)。日本でもそれを受けて,従来の性分化の異常を,性分化異常症とよぶことを提言した2)。また,日本小児内分泌学会性分化委員会・厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業 性分化疾患に関する研究班により,2011年に,「性分化疾患初期対応の手引き」が作成され,DSDは経験豊富な施設で扱うべき疾患と明記され4),徐々にそれが浸透つつある。
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