特集 ちょっと気になる妊婦・胎児
胎児編:胎児心拍数陣痛図(CTG)
NST
濱田 裕貴
1
,
齋藤 昌利
1
HAMADA Hirotaka
1
,
SAITO Masatoshi
1
1東北大学病院産婦人科
pp.652-658
発行日 2025年5月10日
Published Date 2025/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002164
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はじめに
Non-stress test(NST)とは,子宮収縮などのストレスがない状態での胎児well-beingを検査するもので,分娩中の胎児心拍陣痛図(cardiotocogram:CTG)やcontraction stress test(CST)など,子宮収縮という負荷が加わる検査とは検査のタイミングや意味合いが多少異なってくる。その検査法は,子宮収縮がない状態で胎児心拍を一定時間監視するもので,すなわち急性変化よりも慢性的な胎児状態の評価に重点を置いている。胎児心拍のパターンから胎児のwell-beingや予備能をリアルタイムに評価することを目的としており,妊婦健診や入院中のルーティーン検査として現代の周産期医療において最も一般的に用いられている検査といえよう。

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