特集 新生児のケア,検査,治療の工夫―筆者はこうしている
検査・治療の工夫 ライン確保と維持
星名 潤
1
HOSHINA Jun
1
1長岡赤十字病院新生児科
pp.1235-1239
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001713
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はじめに
ライン確保は新生児医療において不可欠な手技の一つである。末梢静脈ラインは,水・電解質などの投与,抗菌薬や循環薬剤,輸血製剤などの薬剤の投与,糖やアミノ酸・脂肪製剤などの栄養の投与に必要である。しかし新生児の血管壁は薄く,また血管自体が細い新生児・乳児では血管外漏出を起こしやすいため,長期の輸液管理が難しい。早産・極低出生体重児や重症児に対する静脈栄養や薬剤の確実な投与のために長期間経路が必要な児には,末梢挿入式中心静脈カテーテル(peripherally inserted central catheter:PICC)により,薬剤の血管外漏出による組織障害や血管再確保に伴う児への侵襲を軽減することができる。
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