特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
薬物療法
人工肺サーファクタント
長 和俊
1
CHO Kazutoshi
1
1JCHO北海道病院小児科
pp.794-798
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001599
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はじめに
サーファクタント補充療法が臨床に導入される以前は,呼吸窮迫症候群(respiratory distress syndrome:RDS)合併の有無が早産児の予後に圧倒的な影響を与えていた。1987年に世界初の人工肺サーファクタント製剤であるサーファテン®が日本で発売され,新生児呼吸管理は新しい時代を迎えた1)。早期にサーファクタント補充療法を施行されたRDSの合併は児の予後に大きな影響を与えることはなく,RDSの背景にある未熟性と,早産の原因となる子宮内炎症が予後規定因子として重要であることが顕在化した。
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